会長 前田 修二
今回は、養老孟司氏(解剖学者)と隈研吾氏(建築家)の共書「日本人はどう死ぬべきか?」という本を参考にお話します。二人の共通点は同じ鎌倉の高校を卒業している点だ。他に共通点はなさそうだが、死に向かうにあたって日本人に必要なものは何かについて語っています。養老氏は仕事柄死体と常に向き合うことから死は身近にありそうだ。隈氏は以外にも海外の人に依頼されて墓の建築事例も多く、既に自分の墓も建築済みらしいです。
大昔はピラミッドや始皇帝陵のように巨大な墓が権力の象徴でした。日本でも仁徳天皇陵にあるような大きな墓を建てる時代があったようですが、平安時代から鎌倉時代にかけて、戦に明け暮れ、身近に死があった世の中をみてきて、宗教の影響もあり、死に対する考え方が日本では少し変わってきたのではないかと言います。明治以降は西洋の考え方で「自己」というものが現れ、自分は永続しているものとなったが、自分はどんどん変わっていく、変わるのは当たり前で、変わっていいんだよ、という思想になってきているようです。
日本の建築界でも1960年代に「メタボリズム運動」というムーブメントがあった。「メタボリズム」とは、生物の新陳代謝を意味する。これからの建築は西洋の石造り建築みたいに完成した後に古びていくだけではなく、水の流れのようにどんどん新陳代謝していかなければならないというものだ。丹下健三氏、黒川紀章氏はその流れ、そして隈氏と・・・。
このように、自分の人生の集大成、夫婦2名で暮らせるバリアフリーの小さな家、無駄物は捨てる(断捨離)、激動のグローバル経済や地震など自然災害の多い日本を考えた時に我々には「新陳代謝」が大事なキーワードになってきていると思います。
都市の超高層ビル、そこで仕事できることがエリートの証明だったが、新型コロナウィルスによりテレワークが認知され、都会の高層ビルで仕事をする必要がなくなってきています。自然に囲まれて競争もないところでのびのびと仕事しながら、たまに都会の本社に出勤するという生活スタイルが少し一般的になってきているところもあります。今の自分に向き合って、将来に向けた自分自身の新陳代謝って何だろうと、自分はこれからどう変わっていくべきなのだろう考えさせられました。
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大分東ロータリークラブでは、様々な業種の会員が自分の職業や経験を生かし、思いやりのある平和な社会を目指して活動しています。そして、その活動の中でお互いの職業について理解を深め、自分の視野を広げています。
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国際ロータリー第2720地区
大分東ロータリークラブ
創 立:昭和38年3月6日
例会日:木曜日 12時30分
例会場:トキハ会館4F「つばきの間」
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〒870-0021
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